スーパーに行くと、最近よく「チリ産」のサケを見かけませんか?
南米チリ共和国に、日本の養殖技術が伝えられて始まったのがサケの養殖です。
チリの養殖サケ生産量は、1985~95年の10年間で1,100トンから14万1,000トンに急増。
さらに2014年には95万5,000トンにまで達しました。
あまりに急激な養殖の拡大は、さまざまな問題を引き起こしています。
養殖場はチリ本土とチロエ島の間に広がる内湾にあり、無数の生き物たちが追い詰められています。
サケが食べ残したエサの腐敗やフンや死骸の堆積により、水質汚染が発生しています。
サケの病気を防ぐため、いけすに投じられる化学薬品が、周囲の生態系に影響を与えています。
元々は北半球に生息するサケ。
いけすから逃げ出すと、チリの海の生態系バランスを乱します。
サケを食べる日本人にとって、この遠い国の海の危機は、意外なほど身近な話なのです。
昨年、インドネシアで大規模な森林火災が起きていたのをご存知でしょうか?
毎年5月頃、スマトラ島とボルネオ島では乾季の訪れと共に、泥炭火災が発生します。
泥炭火災とは、炭素を多く含む湿地(=泥炭)の上に広がる熱帯林で起きる火災のこと。
出火の原因は、野焼きやたばこの火の不始末などですが、プランテーション(大規模生産地)開発のために、泥炭湿地林を人為的に乾燥させていることが、事態を深刻にしているのです。
去年は、エルニーニョ現象の影響で雨季が遅れ、泥炭火災は過去最悪ともいわれる規模になってしまいました。
森林生態系への影響は計り知れません・・・。
インドネシアのプランテーション開発は、紙やパーム油の生産を目的としていて、これらの産品を多く輸入している日本も、決して無縁な問題ではないのです。
私は、1992年に入会しているWWF(世界自然保護基金)の会報の投稿欄に、以下のような手紙を載せていただきました。
とても見にくいですが、私の自然環境に対する思いを知っていただきたく公表することにしました。
私の呼びかけにたくさんの方々が賛同してくださって、3年程活動した経緯があります。
自然からたくさんの恩恵を受けて生かされている人類。
もっと自然を地球を大切に、
そしてもっと謙虚に生きられないのでしょうか・・・。
posted by ベジバード at 18:12|
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